猫森集会 Cプロ <ともともと初めてのオールリクエスト> 1日目

浩子さん曰く「オールリクエストの原点に返った」ライブでした。そうでした。オールリクエストは、ぐだぐだトークが楽しいのでもなく、ステージ上リハーサルを期待するのでもなく、レア曲を聴きに行くのでもなかった。
生ライブの緊張感が、とんでもなく高いレベルの音楽を作り上げていて、最高でした。
以下、レポートです。
浩子さんの衣装は花柄のワンピース。ブラウスは襟が長くてリボン結びするタイプです。足元はこげ茶のタイツに、多少ヒールがあって足首にストラップがあるパンプスです。全体としてはピンクベージュに見える、秋っぽい柄のワンピースですが、八重洲ブックセンターのブックカバーの柄に似てる((c)sawamaruさん)。AQ!さんと、ゲストのともさんも出てきてまず一曲

♪まもるくん

ここでメンバー紹介です。ともさんは「見ての通りお料理の先生、ではなく(浩子さん)」廃品打楽器プレイヤーとの事。元々は普通の打楽器奏者で、95年くらいから廃品とかで演ってるそうです。
一昨年にちゃんと練習するコンサートにゲストで呼んで、オールリクエストはタイトル通り今回が初めてのともさんですが。リハーサルでは一番ちゃんとしてるのがともさんだったかも、ということで「大船に乗った気持ちで、ついていきます!(浩子さん)」
さくさく行きましょうということで、金色地に猫森集会と書かれた箱を出してきます。チケットの半券を利用した座席抽選ですね。
9列3番さんが当選。10年以上聴いてるけれども、コンサートは初めていらしたそうで、オールリクエストというのは知らなかったそうです。タイトルに書いてありますよね、と浩子さんが確認すると、意味が判らなかったと。確かに、知らないひとは判らないかも。リクエストは「ガラスの巨人」です。
曲の解説では、少年が真夜中の新宿を歩いていて、膨らんで、ビルになる曲、だそうです。ってそんな説明でいいんでしょうか。でも、ともさんとは初めての方がいいということで、リハーサルでも浩子さんの曲は練習せずに、Dプロで予定している別の人の曲を演ったりしてたそうです。
もう一回抽選して、14列5番さんが当選。港区からいらしたそうで「港区ってどこあたりが人が住めるんですか(浩子さん)」。この方は新橋にお住まいで、今日は会社をサボって、サラリーマンのメッカのあのへんをラフな格好で出てきたそうです。リクエストは「約束」。AQ!さん曰く、ともさんよりも「逆にわしらがやばそう」な曲とか。孔雀王2のエンディングテーマでテーマカラーが赤、キメが多い、となんだか曲の解説になっているのかどーなのかな説明をする浩子さんです。
2曲マイナーの曲を、というところで、「マイナーは売れていないという意味ではないです(浩子さん)」。短調長調の方のマイナーだと言っておかないと、浩子さんの曲でメジャーな曲なんかあるんですかとアンケートに書くひとが必ずいると。でも、長調っていう意味でもそう書くひとはいるんじゃないのかなぁ。

☆ガラスの巨人
☆約束

一曲目から、ヤられた!って感じでした。前奏で、すごく透き通った鈴みたいな音がするんですよ。ともさんを見るとお茶碗くらいのサイズの何かをゆっくり回してる。ともさん、なんで曲知ってるの?! そして、浩子さんの歌にも力が入ってるんですよー。本当に美しい「ガラスの巨人」でした。感極まった客席から、曲の終わりに思わず拍手が。「約束」も生パーカッションの力を見せ付けられたです。
演奏後にも浩子さんとAQ!さんがまたひとしきり、感心というか感動してました。「気配を読んでる?(浩子さん)」「気配でやってます(ともさん)」「確かに気配を読まれてる感じはビシバシ感じる(浩子さん)」そうなんですね、ともさんには楽譜はまったく渡されていなくて、演奏中はしきりに浩子さんを見てるんです。ものすごい技というか、才能です。
さらに座席抽選を続けて、12列15番さんが当選。「メガネ似合いますね」と浩子さん。アニメとかに出てくるメガネっ娘みたいだとか。兵庫県姫路市から来たそうで、東京はどうですかとの質問に、うどんの汁が濃かったとのお答えでした。リクエストは「神様」。
次は15列18番さん、千葉県の銚子市から来た女性の方。浩子さんのお母さんの実家もそのへんで、あと石井AQ!さんの祖先はそのへんに住んでたそうです。リクエストは「洗濯かご」。
14列12番さんは、メガネの男性。西東京市からいらした、高校の社会科の先生で、専攻は世界史だそうです。リクエストは「たんぽぽ」
そして曲の解説。「神様」はメロウなマイナー三拍子で、70年代くらいのフォークっぽい歌謡曲。「洗濯かご」は暗い森へ出て行く、グリム童話の挿絵みたいな雰囲気で、でも最後は洗濯かごの転がってるアパートのベランダに戻ってくる。「たんぽぽ」は昔のフォークロックそのまんま。
みんな昔のがつく、という浩子さんの言葉に「ナウイ曲もあるし(AQ!さん)」「ナウイってゆーな(浩子さん)」

☆神様
☆洗濯かご
☆たんぽぽ

ともさん、「神様」の始まり時点で、太鼓を肩からかけて準備してセットしてるんですよ。「洗濯かご」の時は、前奏でひゅひゅひゅという音が入ってます。もうねー、やることなすことぴたっとあるべき場所にはまってて、すごいとしか言い様がないです。それによって浩子さんとAQ!さんの演奏や、浩子さんの歌い方まで変わってくるのです。
演奏後に浩子さんも、オールリクエストの原点に返ったとおっしゃってました。音楽としてすごく楽しいそうです。
ここで、○○さんを探せシリーズ、「夏に弱い人を探せ」です。10個は該当者無しで、9個の人が3人。
1人目は、昨年も「ヒデヨシを探せ」でリクエストした方だそうです。介護士さんで、利用者で冷房が苦手な方も多いのでエアコンが付けられない事も有り、本当に大変なんだそうです。ご苦労様です。曲はせっかく素晴らしいゲストをお迎えしているので「果物屋のテーマ」との事。
夏に弱い2人目は、千葉県東金市からいらした方。黒ずくめで余計暑いのではという浩子さんの問いに、ずっと黒しか着ていないのでとの事。リクエストは「時計館の殺人」。
3人目は、ネットワーク管理をされている男性で、普段冷房の効いたサーバルームにいるので、余計に暑さに弱くなるそうです。リクエストは「ドッペル玄関」。
この3曲、もう、挑んでますよ、ともさんに。「夏に弱い人はチャレンジャー(浩子さん)」

果物屋のテーマ
☆時計館の殺人
☆ドッペル玄関

果物屋のテーマ」は本当にともさんにぴったりの選曲で、リクエストした方に拍手です。浩子さんの歌もすごく楽しそうで、可愛くて、いいんです。「時計館の殺人」もばっちりでした。「ドッペル玄関」はむちゃくちゃかっこよかったのですが、AQ!さんが出したテンポが速すぎて浩子さんの歌が追いつけなかったので一回止めてやり直し。AQ!さんもかなりかなり大変そうでしたが、でも楽しそうです。「ドッペル玄関」みたいな曲はパーカッションが入ると本当に映えますね。もう、完敗です。
一見ではイロモノに見えるので、余計に驚きますよね、とか微妙に失礼な浩子さんの言葉に、さらっと「イロモノです」と答えるともさん、かっこよすぎです。
次は常識クイズで生き残り式。8問まで勝ち抜いた4人の方からさらにジャンケンで2人を決めます。
1人目の方は、クイズは何も答えが判らず全てカンで答えたそうです。リクエストは「水蜘蛛」。
2人目の方は、ニコリストの様です。リクエストは「ハサミトギを追いかけて」。
この曲名をともさんが聞き取れなかったらしく「ハサミとぎゅう?(ともさん)」。そこまでヘンなタイトルじゃないと浩子さんが訂正してましたが、元々のタイトルも変さでは負けてない気がします。ハサミトギの間奏をどうしようという相談を浩子さんとAQ!さんでしていると、会場から拍手が。「間奏はお客さん責任ということで(AQ!さん)」。

☆水蜘蛛
☆ハサミトギを追いかけて

「水蜘蛛」では、何やらこぽこぽと水音がしていました。「ハサミトギを追いかけて」の間奏での変則手拍子は完璧。AQ!さんがリードしたとはいえ、お客さんもすごい。このライブ、TV放映とかしたら、ぜったいやらせだと思われるよー。
あっという間に最後の曲ということで、全員ジャンケンです。最後に残った2人のうち1人がやる気満々、勝つ気満々でもう1人を挑発するポーズなので、浩子さんとではなく一騎打ちしてもらいます。身振りで挑発していた方が見事勝利してガッツポーズ。「電車男さんを探せ」で当たって以来二度目のリクエストだそうで、浩子さんから「ツンデレ喫茶に行った?」との質問に行ってないけれども行き着けのメイド喫茶はあるそうです。そしてリクエストは「海の時間」です。キャラと曲はあってないけど、いい選曲です!

☆海の時間

波の音の効果音も入った「海の時間」、本当に美しかったです。歌い上げるところの浩子さんの声が、なんか開放されているというか、すごく伸びやかなのです。
そして最後の曲。犬が、みんなの身代わりになって迷子になる曲との事です。

♪僕は帰るきっと帰る

もちろん拍手は鳴り止みません。浩子さん、AQ!さん、ともさんと再登場。
ともさんの宣伝の中で、お台場の科学未来館にあるプラネタリウムで、音楽とナレーションをされたという内容がありました。なんでメガスターのパンフが入ってるんだろうなーと思ってたのですが、ともさんだったのですね。廃品で宇宙の音を作ってるそうです。
アンコール曲は、「オールリクエストだから何やってもいいと思って(浩子さん)」なんとこの曲です。

ヤマハ発動機社歌