千野栄一「言語学フォーエバー」

言語学フォーエバー

言語学フォーエバー

エッセイ集なのに、膠着語だのアクトゥアリザツェだの専門用語がけっこうポンポン出てきて、にもかかわらず素人が読んで面白ろいという、なんか魔法めいた本です。
「数の話」では日本の数詞は「数そのものは十進法、万進法だが」「母音交代による倍数法」も見られていて。「数詞は一つの体系をとる必要がないという見本のようなものが日本語の数詞であり、このような混合的な例は少なくないのである」のだそうです。2進法、5進法の数詞の例なども上げられました。面白いです。
ところで、この本を読んでて連想したんですが、人類の最期の一人の生き残りが天才的な言語学者だっていうSFがありましたよね。んで、色んな時代の天才達をクローン再生して乗組員として、宇宙探検するんだったか、時間旅行するんだったか、そんなお話。また読みたいんですが、うちの本棚には見当たらないです。どなたかお心当たりがありましたら、タイトルなり作者なりを教えてやって下さいまし。