猫森集会 Dプロ <小室さんもおさかなも雨の中> 2日目

ああもう、本当に今年の猫森はすごかったです。しつこいようですが、いえ、実際にしつこいですけども、すごかったです。
以下、レポートです。
まずは浩子さんとAQ!さんの登場で一曲。

♪裸足のきみを僕が知っている

本日は千秋楽ということで「背水の陣?(浩子さん)」
連日のコンサートで今朝起きた時には声がかなり酷い状態だったけれども、今はだいぶ調子が戻ったそうです。でも、まだ少しいつもよりはハスキーかもと。「ハスキーな声の谷山浩子もセクシーかと」とか言うと必ずアンケートでツッコミが来るんですよ、とかなんとか。えー、普通にセクシーでどきどきしますけどー。
アンケートといえば、昨日は寸前まで小室哲哉さんが来ると思ってたひとがいたそうです。ネタみたいなことを本気で思い込むことって時々ありますよね、と。
小室等さんはもっと若い頃だったら、とてもそんなゲストに呼ぶなんて出来なかったけど、年とると図々しくなるので、いっちゃえーとお願いしたそうです。「OKもらって、ひーってなりましたけど(浩子さん)」
昨日はAQ!さんもむちゃくちゃ緊張したそうです。アンケートにあんなに緊張したAQ!さんは初めて見たという意見多数だったとか。浩子さんは、今日はずいぶんほぐれました、だそうです。

♪お早うございますの帽子屋さん
♪猫の森には帰れない

昨日のアンケートで、若いひとで小室等さんを知らないって人もいたので、ちゃんと紹介しますね。
日本フォーク界の長老とか、神様とか言われてるひとで。そういえば、神様って岡林さんじゃないのかとAQ!さんとちょっと話して「多神教ですね(浩子さん)」。有名どころでは六文銭というグループで「出発の歌(たびだちのうた)」とか、「木枯し紋次郎」のテーマでもギターを弾いてるそうです。
浩子さんにとっては、ビートルズすぎやまこういち、と並んですごく影響を受けたアーティストだとか。ビートルズはアルバムの作り方、すぎやまこういちはメロディが特に影響を受けていて。小室さんからは、ライブのやり方とピアノの弾き方を教えてもらったそうです。ピアノの弾き方というのはもちろん直接指導してもらったわけではなく、あるひとの結婚披露宴でピアノとギターで一緒に演奏する機会があって、その時に小室さんのたぶん主にノリを見てピアノの弾き方について開眼したそうです。「だから、小室さんは何も教えた覚えはないと思いますが、わたしから一方的に、師匠なんです(浩子さん)」
次は、小室さんの曲をやるそうですが、昨日より一曲増えたとか。歌いたい歌が多すぎて選べないと。3曲とも劇中歌。1曲目は自由劇場の「セブンソングス」というお芝居から。浩子さん以外は誰も知らない歌だそうです。浩子さん自身は歌詞までぜんぶ覚えているというお言葉に「自分の曲の歌詞も覚えてないのに(AQ!さん)」とツッコミが入ったり。2曲目は別役実の「スパイ物語」から。この曲をパクって浩子さんも別の曲を作ってるそうです。3曲目は元のお芝居がわからなくて、小室さんと話し合ったけどもわからなかったけれど、たぶん自由劇場の「プレイボーイ」から。

♪愛のばら売り
♪へのへのもへじの赤ちゃん
♪一日(ひとひ)

ここで、小室さんをお迎えします。今日も小室さんから手を出して、浩子さんと握手。
座るなり小室さんからリハと声の出が別人とのお言葉が。肺炎寸前じゃないかなーと思ったそうですが「あれはあれでいいですね(小室さん)」。リハとかしないで起きぬけコンサートとか。日に2回、午後一は壊れた声、夕方に普通の声でライブとかとか。いいですね。
フォークの神様の話として、岡林さんが神様と呼ばれていたんだけれども、一時期フォークじゃなくなっていたので神様がいなくなった所で、同じくキリスト顔の小室さんが言われる様になったそうです。「フォークの神様って風貌?!(浩子さん)」。
当初からいいひとで出てきてるので、時々息苦しいなぁというのはあるそうです。「本当は悪いひとなんですか?(浩子さん)」。井上陽水さんに言わせると腹黒いのだとか。
女性と二人っきりになっても、危険を感じてもらえないので手が出せないとか。それは、すごく若い頃からおじいさんな感じだったからとフォローした所で、浩子さんは気づいた様に「でも、恋愛結婚ですよね。危険を感じてくれた人がいた? (浩子さん)」。それは、なんとなく感じる暇もなく・・・ともやもやした後「お前そういうところを追及するのか(小室さん)」と攻撃に出る小室さんでした。
へのへのもへじの赤ちゃん」は、どう考えても「Let it Be」のパクリだと。でも、そうやってパクリを重ねているうちに生まれてくる物があるんだから、パクリはいいことなんだと。浩子さんは、昨日は「演出の言うことは聞かなくてもいい」、今日は「パクリはよいこと」ということを学んだそうです。
次の曲に行く前に昨日ミスったからとギターを練習する小室さんです。「練習がかっこいい(浩子さん)」すっかりファンの顔な浩子さんですけど、でも、そうなの、練習かっこいいんですよ。小室さんってごくふつーに、フォークっぽく弾くアルペジオとかが、つい聞き入っちゃうくらいかっこいいのです。

♪私はスパイ
♪雨が空から降れば

しばらく拍手やまず「こんなにうけるなら、毎日、谷山さんのゲストでもいいな(小室さん)」。
浩子さんも音響のエンジニアの人と、小室さんのギターはなんでこんなにいいのだろうと話したことがあったそうで。超絶技巧って訳でもなく、でもいい。やっぱり、音がいいんだろうと。あんまり誉めるとつけあがる、という小室さんに「つけあがってないの?(浩子さん)」。浩子さんはたぶん、つけあがる=自信過剰になるといった意味あいで、すでに実力も実績もある小室さんはどうあれ自信が過剰という状態にはならないのでは、といった様な意味あいで言ったとは思うのですが。「失言でした(浩子さん)」。
「北海道にも湿原がある(小室さん)」というところから、北極ライフに話をつなげようとする小室さんはさすがです。読んでて豊かな気持ちになる上、地球の邪魔にならないように生きようと思えると、絶賛です。
浩子さんは小室さんに誉められると100%になっちゃう、とすごく嬉しそうですが、でも「誉められるの苦手ですか?(浩子さん)」。AQ!さんと浩子さんが誉めようとしたところで話題そらしたんですよね。曲いこ、曲、とやっぱり照れてるらしい小室さんでした。

♪雨

この曲、ほんっとに言葉に出来ないような美しさなんです。浩子さんも油断してるとピアノ入るの忘れそうになるとか。そういえば、サブタイトルの割に「おさかなはあみの中」が入ってないなーと思ってたけど、この曲でお魚が雨の中にいるので大丈夫ですね。
リハーサルまでは小室さんはここまでで引っ込むつもりだったという話もして、浩子さんの図々しくてすいませんという言葉に「できることしか、できませんから(小室さん)」。その出来ることがすごすぎるんですよー。
ここで、小室さんの影響を受けていると思われる浩子さんの曲を2曲。

沙羅双樹
♪意味なしアリス

「意味なしアリス」は好きなのに、ミスったと悔しがる小室さん。浩子さんの大丈夫ですよというフォローに「よーし、どんどん間違うぞ!(小室さん)」。
そして、ニューアルバムの「フィンランドはどこですか?」の話題に。「しかし、ふざけたタイトルだよね(小室さん)」「ええっ、小室さんがいいって言ったから決めたんですよ(浩子さん)」「・・・嘘言ったかも(小室さん)」。大人なんだから、こんなタイトルにしますって聞かれて良くないとは言えないでしょうという小室さんに、浩子さんは涙目になってます。もうね、ほんとに浩子さんにとって小室さんは神様なのですね。
気をとりなおして、「フィンランドはどこですか?」は色んな人に参加してもらったアルバムとの事。人と演るのはとても楽しいというのも浩子さんと小室さんで意見が一致してます。小室さんによると、違う自分が出てくるというより、人が自分の鏡になって知らなかった自分を発見できるのだそうです。

♪きみのそばにいる
♪フィンランド

浩子さんは小室さんを誉めたりないご様子で「木枯し紋次郎」の視聴率の何割かはギターだと主張されます。小室さんは、いい音だよねそのギターやっぱ高いんでしょ、と演奏でなくギターを誉められたとか謙遜されてます。コード無しの真っ黒い(つまり、細かい音符が一杯書いてある)楽譜を渡されて弾けないって言って、コードをつけてもらって、できることを演れと言われたので弾いてみたら「それが書いてあるの!」って言われたエピソードもすごいなぁ。
浩子さんは小室さんをお手本にしたせいか、ギターみたいなピアノだと言われることがあるそうです。小室さんも、いつも通り弾いてるだけなのに、気がつくとピアノが同じ所を弾いていたりするとおっしゃってました。

♪ひとりでお帰り
♪卵
♪テルーの唄

「テルーの唄」では自分の歌なのに「雨」状態になってたという浩子さんです。
ここの流れを覚えてないんですが、小室さんがお父さんだって話から、昔はお父さんという形があったけど今はない。親の背中を見せろというけれど、今の社会ではお父さん自身も自分の仕事がどう社会の役に立っているかわからない状態で、だから見せる背中がないというお話。
ここで小室さんの「でも、お父さんもお母さんもずーっと昔は泡だった」という言葉に浩子さんは「は?」。いや、むかーしは、海の泡だった、とまで言われて、次の曲に話をつなげようとしてる事を浩子さんはやっと気づいたようです。座り込んで、正座して頭下げる浩子さんなのでした。

♪海の時間

もちろん拍手は鳴り止まずに浩子さん、小室さん、AQ!さんの3人が再登場です。
アンコール曲は「最近ここまでラジカルな歌はなかなか無い」ということで小室さんも気に入ってるそうです。「すっごいハッピーでしょ(浩子さん)」「突き抜けてるね(小室さん)」
お客さんも歌おうとサビを練習し、はじめますが、浩子さんが一旦止めます。この曲だけ、小室さんのギターのモニター下げてくださいとの事。小太鼓が変な入り方しているので打ち込みを聞かないとずれるのだそうです。「ヘンだよね(浩子さん)」「あの世界では普通らしいですよ。太った猫に聞いてきたところでは(AQ!さん)」

◎素晴らしき紅マグロの世界

サビの合唱も楽しく、最後にAQ!さんから「べにっ、まぐろー!」という叫びも入りました。一旦退場するも、やはり最終日ということもあり、拍手がやみません。けっこう長く拍手していたように思えますが、浩子さんとAQ!さんの2人が再登場してくださいました。
ダブルアンコールの曲は、ニューアルバムから中島みゆきさんに詩を書いてもらった曲との事。雪虫は北海道で雪が降る直前にわーっと飛ぶ羽虫みたいなものだそうです。最初に詩をもらった時、ちょっと遠くから見たのでタイトルが「害虫」と見えて、「路線変えた?」と思ったとか。雰囲気をつなげるためにささやき声で話す浩子さんですが、そんな笑いをとったら逆効果ではーヽ(^^;)ノ。

雪虫 Whisper

泣けた。あうあうあう。この曲で終わっちゃうなんて、そんなのダメですよぅ。猫森集会終わっちゃったさみしさを紅マグロではじけとけば家に帰りつくくらいまでは横においとけるのに。